12歳くらい~
永久歯が
生えそろった時期の矯正治療
2期治療とは、永久歯が生えそろってから行う矯正治療です。1期治療では、キレイな歯並びと正しい噛み合わせをつくるために骨格の準備をしますが、2期治療では、見た目の美しさはもちろん、正しい噛み合わせになるよう、歯を並べる歯列矯正を行っていきます。2期治療は「本格矯正」「通常矯正」とも呼ばれます。
永久歯が生えそろう12~15歳くらいから治療を開始しますが、適した開始時期には個人差があります。
当院では、すべての矯正治療において、治療による負担を最小限に抑え、後戻りの可能性を最小限に減らせるよう、お子様に合わせた治療法・開始時期をご提案しています。
ブラケット矯正とは
ブラケット矯正とは、歯の表面にブラケットという矯正装置を装着して行う矯正治療のことです。最も一般的に行われる方法で、大きく乱れた歯列であっても問題なく治療を行えます。
ブラケットは医療用のステンレスで作られており、ワイヤーも金属なので目立ちますが、耐久性があり、欠けたりすることはほとんどありません。奥歯のように強い力がかかる部分にも使え、他の矯正装置に比べると費用が抑えられます。
矯正装置を装着すると、歯を動かすための力がかかるため、装着した数日は歯が痛くなったり違和感を覚えたりすることがありますが、段々慣れてきますので心配ありません。また、装置が粘膜や舌にあたって痛い場合は、ワックスなどでカバーいたしますので、お声がけください。
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STEP01
初診・矯正相談
お子様の歯並びについてのお悩み、どのような治療を希望しているのか、じっくりと話を伺います。
(この時点で)必要だと考えられる治療、治療の開始時期、治療にかかる期間、費用の目安などをお答えいたします。治療を強制することはありませんので、お気軽にご相談ください。 -
STEP02
精密検査
以下のような検査を行い、そのデータをもとに診断します。
- レントゲン撮影
- 写真撮影(口腔内)
- 頭部X線(セファロ)撮影
- 写真撮影(口腔内)
- CT撮影
- 歯型採取
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STEP03
治療計画の立案
一人ひとりのお子様に合った治療計画を立てます。どのように治療を進めていくのか、治療期間・費用はどれくらいなのか、具体的にご説明します。
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STEP04
治療開始
発育・成長に合ったタイミングで治療を開始します。治療を開始しましたら、1ヵ月に1度のペースで受診していただき、装置の調整を行っていきます。
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STEP05
保定期間
取り外しが可能な保定用の装置を使用し、後戻りを防ぎます。保定装置の装着時間は、徐々に減らしていきます。
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STEP06
メンテナンス
保定期間を経て、歯並びが安定したら矯正治療は終了です。その後はお口の健康を守るため、定期的なメンテナンスをお勧めしています。
2期治療にかかる期間
治療期間は、1期治療の有無や骨格・歯並びの状態などによって違ってきますが、装置をつけて歯を動かす治療を行う期間は、だいたい1年半~2年半くらいです。治療期間を経て、歯並びを安定させるための保定期間に入ります。
受診の頻度について
治療の段階によって受診の頻度は異なりますが、歯を動かす治療を行っている間は1ヵ月に1度のペースで受診いただき、チェック・調整などを行っていきます。保定期間に入りましたら、6ヵ月に1度のペースで受診いただきます。
治療による痛み
治療による主な痛みには、歯を動かすことによって生じる痛み、装置で粘膜を傷つけてしまった時に生じる痛みがあります。歯を動かす時に生じる痛みは、装置をつけた直後、調整を行った直後に出やすく、痛みは徐々になくなっていきます。また、治療が進むにつれて痛みの程度も軽減されていきます。痛みがあると、何か問題が生じているのではないかといった心配もありますが、歯を動かして痛みや違和感が生じるのは正常な反応です。当院では痛みの少ない治療に努めていますが、痛みが生じた場合のために鎮痛剤を処方しています。
2期治療の主な注意点
2期治療には、主に次のような注意点があります。治療する本人の協力も必要になるため、モチベーションを維持できるようにお子様を励ましてあげるなど、ご家族様のサポートが大切になります。
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普段以上に虫歯に注意が必要です
装置をつけることによって歯磨きがしにくくなり、虫歯になりやすくなるというデメリットがあります。そのため、普段よりも丁寧に歯磨きを行う必要があります。
当院では、ブラッシング指導により正しい歯磨きを習得していただき、虫歯を予防できるようサポートしています。 -
保定が必要になります
歯を動かす治療が完了すると、取り外しが可能な保定装置を使って歯並びを安定させる「保定期間」に入ります。歯を動かす治療だけでなく、歯並びを安定させる保定を含めて矯正治療なのです。医師の指示通りに保定装置をつける必要がありますが、装着時間が足りないと十分な効果が得られないため、注意が必要です。
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抜歯が必要になる場合があります
歯を並べる十分なスペースがない場合には、抜歯が必要になります。健康な歯を抜くことに抵抗があると思いますが、無理に並べると、口元が出てしまうなどの悪影響が懸念されます。
当院では、極力抜歯をせずに治療を進めますが、お子様の顎の大きさによっては抜歯せざるを得ない場合もあります。
子供の矯正・2期治療についての
よくある質問
装置をつけたら食事がしにくくなりませんか?
慣れるまで食べにくいと感じるお子様も少なくありませんが、徐々に慣れていきます。キャラメルなどの粘性の高い食べ物は、装置にくっついて装置が外れるといったトラブルの要因になるため、治療中は控えていただきます。
装置をつけることで、発音に影響するのですか?
ほとんど発音に影響しませんが、やはり矯正装置を装着し始めたころは、違和感や発音のしづらさを感じる場合があります。
慣れるまでは、サ行やタ行の発音が行いにくく感じますが、徐々に慣れて普通に発音できるようになります。
どのような場合に保険が適用となるのですか?
顎変形症や唇顎口蓋裂などの先天的な疾患がある場合、外科的な手術を要する場合などに保険が適用になります。保険の矯正治療を行える医療機関は限られているため、該当する医療機関への受診が必要です。
スポーツに影響しませんか?
コンタクトスポーツの場合、装置で口を切ったりする可能性があるため注意が必要ですが、その他のスポーツでは大きな影響はないと言えるでしょう。
正しい噛み合わせをつくることは、パフォーマンスの向上につながるとされています。矯正治療によって、スポーツにも多くのメリットが期待できます。